【連載第2回】『ララインサール織り』~マヤ紀元の豊かな伝統手織り技術・知恵の結晶~
みなさまこんにちは、tesoro スタッフの川口です。
「メキシコ刺繍ワンピースという魅力的な世界への誘い」と題しまして、数多く存在するメキシコ刺繍・織物の中から、ファンも多く、魅力溢れる伝統的な5種類の刺繍の歴史や特徴と魅力、そのアイテムを、複数回にわたりご紹介してゆきます。
前回は、定番の『プエブラ刺繍』をご紹介してゆきましたが、今回のテーマはこちらです。
『ララインサール織り』~マヤ紀元の豊かな伝統技術や知恵の結晶~
『ララインサール織り』は、メキシコの南東部、チアパス州にある“サン・アンドレス・ララインサール村”に代々伝わる特有の柄の手織り生地のことを指します。
この手織りの伝わる“ララインサール村”には、マヤ語系の先住民ツォツィル族が多く居住しています。そして、伝統的な織物の産地としてもとても有名な村になります。
『ララインサール織り』の柄について
今回ご紹介するこの『ララインサール織り』の特徴ですが、なんといっても、とても美しい幾何学模様のデザインは緻密と深みのある色合いがとても印象的です。
この幾何学柄の紋様は村で代々受け継がれてきたもので、マヤ系先住民族の歴史が織り込まれたといっても過言ではありません。
織り物の柄には、この独創的な模様はまるでダイヤモンドを散りばめられたような幾何学模様の他には動物を想像できるようなデザインも存在します。
また、幾重にもつながる菱形は宇宙や⽅⻆を意味するそうです。宇宙との親和性が強いとされるマヤ文明がララインサールの起源ですから、なんともロマンチックな想像を掻き立ててくれますね。
『ララインサール織り物』ができるまで
次に、この独特の織り柄はどのように作られているかを見てゆくことにしましょう。
まずは、縫子さんの腰にぐるりと巻いたベルトのような帯(腰帯と呼ばれます)と家などの柱の間に糸を長く貼って、その間に糸を編み込むようにして、丁寧に柄を織ってゆきます。
この編み方には、「縫いとり織り」という織りながら色糸を入れ込み模様を織り込んでいくという手の込んだ技法が取り入れられており、これにより柄が立体的に見えるのがこの織りの特徴的にもなっています。
作り方を見ても、クオリティの高さ、柄の美しさ、色使い、素晴らしい技法、高度な職人技が光る贅沢な織りです。
そして、この柄・作り方ともに、母から子へと代々受け継がれており、また現地の人々の貴重な収入源にもなっているそうです。長年受け継がれているとても素敵な伝統ですよね。
メキシコの女性画家フリーダー・カーロもよく好んで着ていたと言われており、様々な方から愛されている織りなのです。
『ララインサール織り』のおすすめコーディネート
私たちtesoroで現在取り揃えている「ララインサール織り」の中でも定番のチュニックやブラウスは、デニムやチノパンにもコーデしやすく、いろいろなシーンで活躍してくれる定番アイテムです。
また、今年の春に人気がありました“ハンモックバッグ”にもララインサール織り柄が織り込まれたタイプのものを多数ご用意しております。
そのほかには、お財布や小物入れとしても重宝する、かわいい小さなポーチもご用意しております。
日常のチョットしたシーンにも、手織り物のぬくもりを感じながら過ごすことができますよ。
今回はここまでです。
▼『ララインサール織り』~マヤ紀元の豊かな伝統技術や知恵の結晶~
をお届けしました!
《次回ご紹介する5種類のメキシコ刺繍はこちら》
【連載第3回】『オトミ刺繍』 ~一度みたら忘れないキュートなデザインとカラフルで美しいグラデーション~
をお届けしたいと思います。
お楽しみに!!